11月23日に奨学金問題で緊急シンポジウムを開催します。
私たちは、教育の機会均等を作る『奨学金』を考えるシンポジウムを09年4月1
2日に開催し、お金がなくて学べない学生・奨学金返済による生活困窮者を減らし、
まともな「奨学金」制度をつくるための緊急提言をまとめました。以降、奨学金」制
度の抜本的な改革に向けて、シンポジウム実行委員会を連絡会に改め、様々な取り組
みを進めてきました。
来年度に向けて公表された2012年度文科省概算要求では、「日本再生重点化措
置」として学生が安心して学べる環境の実現のために、高校生への給付型奨学金事業
の創設や大学等奨学金事業の充実(給付・無利子貸与)が盛り込まれました。国私立
大学授業料等減免措置(被災学生は授業料等免除)と合わせて、これまでの概算要求
を一歩超える内容となっています。一方で、貸与事業における返還金の適切な回収を
図る名目で、「延滞者に対する法的措置の徹底、回収業務の民間委託、延滞事由の要
因分析、返還相談制度の更なる充実」など回収強化を打ち出しています。
私たちは、返還困難に陥った奨学生からの相談活動を通じて、文部科学省・日本学
生支援機構に対して、1)教育の機会均等を損なう延滞者の“ブラックリスト”への
登録凍結や“学校名公表”の撤回 2)延滞金は元金・利息相当額を納入済みで生活
状況が厳しい場合や返還計画書を提出した場合などは取り消すこと 3)現下の雇用
労働情勢を踏まえ、所得等に応じて返還額を軽減し、返還猶予制度の上限(5年)を廃
止することなど「奨学金」制度を抜本的に改めていくよう求めてきました。来年度文
科省算要求で給付制導入・無利子枠拡大など奨学金制度を改善させていく方向性が一
定出されてきたことを受けて、「給付型奨学金」創設とともに、返還に関わる諸制度
の見直しを実現させていきたいと考えています。
全労働者の3分の1が低賃金の非正規労働を余儀なくされている現在の社会で、多
額の「借金」を背負って社会に出ていく「奨学生」が貧困の連鎖に陥っていくこと社
会にしてはなりません。緊急の取り組みになりますが、下記シンポジウムの開催を呼
びかけます。関係各団体・個人の皆様の賛同・参加をお願いします。
教育の機会均等を作る「奨学金」を考える連絡会【呼びかけ団体】
日本学生支援機構労組〔新宿区市谷本村町10-7 03(3269)6096〕
各種学校専修学校関係労組連絡協議会〔新宿区中落合4-31-1目白学園内目白学
園教職員組合気付 03(5996)3111〕
首都圏なかまユニオン〔新宿区筑土八幡町2-21-301 03(3267)0266〕
教育の機会均等を作る「奨学金」制度の実現をめざすシンポジウム
日時:11月23日(水)勤労感謝の日 14:00~17:00予定
場所:中央区・築地社会教育会館講習室(日比谷線・都営浅草線東銀座駅都営大江戸
線築地市場駅徒歩5分
問題提起
大内 裕和さん(中京大)
パネル討論(予定)
奨学金返還当事者の方から
教育現場から
学生の立場から
今後の取組みについて
奨学金連絡会より
コメント
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