http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100406/crm1004060027000-n1.htm
子供の愛想笑いに怒りか 大阪・2歳虐待死、容疑の少年が動機詳述 (1/3ページ)
「家事をして当然という態度をされた」「殴ると子供が愛想笑いをするようになった」。大阪府門真市で今年3月、女性(19)の長男(2)が 暴行を受け死亡した事件で、傷害容疑で逮捕された同居の少年(19)が府警の調べに、虐待時の心境を詳述していることが5日、分かった。府警は少年が女性 に育児を押しつけられた不満のはけ口として長男に暴行し、長男の反応にさらに怒りを増幅させた可能性もあるとみて捜査。専門家からは少年の心の未熟さを指 摘する声も上がっている。
■不満を転嫁
捜査関係者によると、少年は昨年7月ごろから門真市内のマンションで女性と同居を始めた。女性が夜 間に飲食店へ働きに出ている間に長男の面倒を見ていたが、10月ごろから暴力を振るうようになった。職探しなどのため今年2月上旬に約1週間マンションを 離れた後は、長男は以前より少年になつかなくなっていたという。
少年は「(女性から)子供の面倒を見たり家事をしたりするのが当たり前と いう態度を取られて腹が立った」と供述。さらに「家に戻ってきた後は、子供を殴ると愛想笑いをするようになった」とも話している。
府警 は、少年が女性に対する不満をぶつける形で長男に暴力をふるい、身を守ろうと愛想笑いをする長男の態度に逆上したとみている。
■“防衛本能”に逆上?
長男の「愛想笑い」をめぐる少年の反応について、犯罪心理に詳しい新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「児童虐待の加害者が、被害者が示した 表情や態度に逆上して暴力行為を加速させることはある」と指摘する。
碓井教授によると、虐待の加害者は子供が泣いたりおびえたりすること で自分の強い立場を確かめる傾向があるが、子供が笑みを見せるなど期待と違う反応をした場合、ばかにされたように感じ、怒りを増幅させることがあるとい う。
「愛想笑いをされれば攻撃する側も力を弱めるのが普通だが、加害者が人間的に未熟だと正反対の反応が起きることがある。今回、子供の 防衛本能が理不尽にも裏目に出てしまった可能性がある」と分析する。
一方で、関西学院大の才村純教授(児童福祉論)は「虐待を受けている 子供は笑ったり泣いたりといった感情を失い、無表情で動作も固まった状態になるのが一般的」と指摘。虐待が長期間に及ぶと、加害者に余計な刺激を与えない よう自分の殻に閉じこもることで身を守ろうとすることも多いといい、「それだけ少年の暴力期間が短かったのでは」と話した。
■ラ イバル関係
長男の父親役になるには少年があまりに未成熟だったことが事件の要因との指摘もある。実際、少年は「飲み物 を飲ませたらコップにもどしたり、床に吐いたり、食べ物をおもちゃにしたりしたのが気にくわなかった」と育児とはほど遠い状況を供述している。
児童虐待に詳しい花園大学の津崎哲郎教授(同)は「父親代わりとなる人が精神的に未熟だと、子供との間で母親の愛情を取り合うライバル関係になってしま う」としたうえで、「連れ子との同居から虐待事件に発展する典型例」と指摘。
今回の事件では、児童相談所などに虐待の兆候は事前に伝わっ ていなかった。津崎教授は「こうしたケースでは第三者が家庭に介入する以外、虐待をとめる手だてはない。行政側も通報を待つのではなく、本人と接触できな い場合でも近所の住人やマンションの管理人に話を聞くなど『出前型』の対応をしていくべきだ」と話している。
大阪虐待事件
大阪府門真市の児童虐待死事件 3月28日未 明、門真市の無職少年(19)が同居女性(19)の長男(2)を連れて寝屋川市内の小児科医院を訪れたが、長男はすでに心肺停止状態で、別の病院に搬送さ れたが同日午後3時ごろに死亡した。顔や胸などにあざがあり、門真署が少年に事情を聴いたところ「夜中に泣き出しうるさいと思い、胸を殴ったり頭を壁に打 ち付けた」と認めたため、傷害容疑で逮捕した。
この記事を読んで、虐待死させた少年の弁護士が精神鑑定を引っ張り出すのではないかと思った。多分、この少年に「発達障害の疑いあり」と。発達障害がわかって楽になった児童たちがいる反面、司法の現場で濫用されるのが本当に気になる。
亡くなった2歳の男の子は、必死の心理的防衛として、「解離状態」から笑顔が出たのだと思う。毎日、保育園に子どもを送迎する度に笑顔の子どもたちを見て、全国から寄せられる虐待相談などとのギャップに暗澹たる気持ちになる。
この世に生を受けて、泣いたまま、「ごめんなさい、ごめんなさい…」と言いながら、わずか数年でこの世から消されていく命を少しでも減らしたい。そう思いながら毎日、大きなうねりを作ろうと試行錯誤している。
虐待のニュースを見かけるたびに暗澹とした気持ちになります。
私自身、そんなに立派な親とは言えませんが・・・。
子供にとってあまりに理不尽な理由で命を奪われるのは悲しすぎます。
私自身、発達障害の診断が出てずいぶん気楽になりました。
しかし、障害や精神疾患を理由に刑が減軽されたりするのはおかしいと思います(日本の今の制度のままなら、という意味で)。
罪は罪として、きちんと裁いてほしいと思います。
投稿情報: はらぺこるい | 2010年4 月 7日 (水) 13:04