コモンセンス・ペアレンタル・トレーニングとは、不適切な養育方法する親に対して子どもへの接し方を変える方法です。うつ病で使われる精神療法の認知行動療法の一種でもあります。
このトレーニングは6つで構成されています。
1.わかりやすいコミュニケーション
2.良い結果・悪い結果(良い結果=ご褒美を上げる・褒める/悪い結果=いけないことをしたら、子どもを少し叱る)
3.効果的なほめ方
4.予防的教育法
5.問題行動をただす方法
6.親自身をコントロールする方法
この6つを6回で一回2時間掛けて行うそうです。詳しくは、子どもの虐待防止センターまで。
昨日、川崎市麻生区の子どもの虐待勉強会で3.効果的なほめ方を少しだけ体験してきました。
まず、子どもを褒めるときには、(1)ほめる→(2)具体的にほめる→(3)理由→(4)ほめるの順番で手短に子どもを褒めることが大切だそうです。そこで、NGワードは、「やればできるじゃない…」、「珍しいね、明日は雪でも降るのかな…」、「いつもこうならいいのにね…」などの否定的な褒め言葉です。
これらは、僕も自分の子どもに対してよくやってしまいます。相談者や塾などの生徒には気を遣っているので、具体的に褒めることを心がけていますが、どうしても親子の関係だと忘れがちです。子どもからすれば、片付けやテストの点数を見せることは、最大限の力を振り絞っている可能性が高いのです。それなのに、そこで、皮肉が入った言葉でほめられたら、説教された気分になるでしょう。
しかし、ほめるのは難しいことです。ですから、まず最初に子どもの行動をなぞる、行動を伝えることも「ほめる」ことになります。
たとえば、「服を着たね」、「ご飯食べ終わったね」など何気ない行動を親に声かけしてもらうのは、ほめられていない子どもにはうれしいものだと思います。子どもが笑えば、親も笑う。ここに、小さな正の円環が生まれるわけです。
また、子どもとどうしてもいがみ合う状況になったら、明るく、安全な部屋に子どもを1人にして、自分は子どもの年齢×1分離れて別の部屋で冷静になりましょう。もちろん4歳の子どもだったら、「4分経ったら戻ってくるから、ちょっとこの部屋で待っててね」と言ってから部屋を移ります。確かに、1人で行うには難しいので、せめて旦那さんや祖父母のサポートがあるといいと思いました。
また、子どもを座らせて、自分が立って叱ることが子どもに対していかに効果がないかわかりました。やはり、子どもを叱るときには、同じ目線で座って話をした方が良いと思います。立って子どもを叱るのは、パプティコノン方式の目線と同じだなと思いました。
要するに刑務所と同じです。一望監視監視システム的視点です。日本の学校の授業システムがこれと同じです。教師は立って、子どもは座る。常に緊張状態。
ですから、親が立って、子どもを座らせて叱るのは萎縮させているだけです。また、目を見ないで叱るのも伝わりません。背中合わせで人と話してみるとよくわかります。
叱るのは、「短く具体的に」が基本です。これは、本当に肝に銘じてようやく僕もできるようになりました。僕の経験では、3分以上叱られても子どもには伝わりません。
わかりやすいコミュニケーションは、会社など社会人にも必須です。これは、会社の上司の方にも是非見習ってもらいない方法です。PDCAサイクルのC(チェック)の部分で自分の他人に対するコミュニケーションのあり方を客観視するのは、現状改善に役立つと思います。
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