「終わらない青」のDVDが発売された。
この作品公開前に緒方監督とお目に掛かったときに「DVD発売なんて考えてないですし、宣伝に必死です」
と語っていたのを覚えている。
蓋を開ければ、DVDまで発売。僕が6月に上映後しゃべらせていただいたトークイベントではまじめな方が観客で
質問も自傷行為、リスカ、性的虐待など僕ですら目をふさぎたくなる映像の連続を客観的に見たとしか思えないものだった。
しかも大阪でも上映され、
さらに渋谷アップリンクリンクファクトリーで、
12/3(土)19:00開場/19:30開演「終わらない青」(ゲスト:水井真希、緒方貴臣アンコール)凱旋上映決定!
緒方監督のすごいところは、NONSHEEPの佐藤も言っていたがツイッターでネガティブな感想も全てリツイートしたりブログでまとめているところ。
この毒まで飲み込む彼の姿勢がこの作品というよりも映画制作への情熱へつながっているのだと思う。
最後に、一部の専門家では、性的虐待は2020年クライシスが叫ばれている。
なぜなら、欧米諸国で性的虐待が正しく専門家たちに認識されるのに平均30年掛かると言われている。
日本で虐待を厚労省が件数調査が始めたのが1990年。そしてその30年後が2020年。
2010年の児童相談所の相談対応件数44211件。身体的虐待に関しては17371件に対して、性的虐待は1350件。
虐待は複合的に行われるため線引きが難しく、特に性的虐待はまだまだタブー視されている。
自分を傷つけることで生きている実感を得る。それがエスカレートし、自殺、自死になるケースも多い。
この終わらない青は、胸が息苦しくなり、ヒステリー球を感じたり、解離、離人状態で見てしまっている人もお買ったと思う。
当事者には、突き抜け感。
全く自傷などを知らなかった人には、現実の重さか嫌悪感の二者択一の感覚。
この作品で描かれている現実はどこまでも現実と相似形、否、合同なのである。
刮目してこの作品を見てほしい。
感想はそれぞれで良い。だが、現実に起きている負の連鎖を解決しない限りこの痛みは消えないし、
いつか自分の元へブーメランのように返ってくるだろう。そして心を鋭く切り裂いてしまう殺人ブーメラン。
手遅れにならないようにこの虐待防止月間だけでも直視すべき問題だ。
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